タスク、課題、リスクの違いって?

前回は、「リスクとは、現時点では潜在的で、顕在化した時に解決が必要となる事象」として、課題とリスクとの違いについてお話ししました。

リスクのほかにもうひとつ、事象の中で課題とまぎらわしいものがあります。
それは「タスク」です。
いつものように、辞書で意味を調べてみましょう。

 課せられた仕事。職務。
 コンピューターで処理される仕事の単位。ふつう一つのアプリケーションソフトが行っている作業全体をさす。
(出典:デジタル大辞泉

「課せられた仕事。職務。」と聞くと、ビジネスの現場で使われる言葉のように感じますね。
実際に仕事の進め方のコツの一つとして「タスク管理」というキーワードを耳にすることも多いように感じます。

では、課題管理における「タスク」の位置づけとは、一体どんなものでしょうか。

タスクとは、「一人で解決可能」で「期限のある」作業

課題の中には、一人では解決できないことがあります。
Think! MANAGEMENT.では、タスクを「課題の解決策を一人で解決可能な単位まで分解し、期限を設けた作業」だと考えています。

例を挙げてみましょう。

毎年町内会が主催している夏祭り。
年々参加者が減り、おみこしの担ぎ手が足りません。
この町内会の抱える「おみこしの担ぎ手が足りない」という課題は、一人では解決することができそうにもありませんね。
では、以下のようにいくつかの解決策に分けて、それぞれ担当者を割り振ってみたらどうでしょうか。

  • 「担ぎ手募集!」のポスターを作成する
    担当:Aさん 期限:夏祭りの1か月半前まで
  • ポスターを印刷する
    担当:Bさん 期限;夏祭りの1か月前まで
  • ポスターを貼る
    担当:Cさん 期限:夏祭りの3週間前まで
  • 地域の子供会に、夏祭りへの参加を呼び掛ける
    担当:Dさん 期限:夏祭りの2週間前まで
  • 子供用のはっぴを追加購入する
    担当:Eさん 期限:夏祭りの2日前まで

作業を割り振ることで、みんなの力を合わせて課題を解決することが可能になりそうです。
この割り振った作業がすなわち「タスク」ということになります。

大きなひとつの作業を分ける場合もある

では、みんなで力を合わせてひとつの作業をする場合はどうでしょう。
それも「タスク」と言うことができるでしょうか?

たとえば、童話『おおきなかぶ』を思い浮かべてみてください。
このお話の中の課題は「おおきなかぶが抜くために力が足りない」という事象です。
解決策としては、馬車で引っぱる、かぶの周りの土を掘ってみる、なども考えられますが、このお話の場合、おじいさんは「手伝ってくれる人を呼んできて、一緒にかぶを引っぱる」」という方法を選びました。

このお話の課題解決策を分解して、作業の担当者を箇条書きにすると以下のようになります。
期限はいずれも「今日中」です。

  • かぶを引っぱる…おじいさん
  • 助け(おばあさん)を呼んでくる…おじいさん
  • かぶを引っぱる…おばあさん
  • 助け(孫娘)を呼んでくる…おばあさん
  • かぶを引っぱる…孫娘
  • 助け(犬)を呼んでくる…孫娘
  • かぶを引っぱる…犬
  • 助け(猫)を呼んでくる…猫
  • かぶを引っぱる…猫
  • 助け(ねずみ)を呼んでくる…猫
  • かぶを引っぱる…ねずみ

割り振られた作業は「かぶを引っぱる」「助けを呼んでくる」と同じ内容ですが、みんなの力を合わせて課題を解決する、という点は、先に挙げた町内会のおみこしの話と共通しますね。
ですので、複数人でひとつの作業をする場合でも、それが解決可能な単位であれば、その作業は「タスク」である、ということができます。

タスクにすると、解決策が具体的になる

『おおきなかぶ』のお話でかぶを抜くことができたのは、一人の力では解決ができない大きな作業を、一人一人が解決可能な単位の作業に分解し、分け合うことができたからです。
そして、おじいさん・おばあさん・孫娘・犬・猫だけではかぶを抜くことができなかったのは、その作業がまだ「タスク」(解決可能な単位)にまで分解できていなかったためです。

このように、課題をタスクに分解することで、作業量を適切に把握し、人手は足りているのかどうかを検証することもできそうですね。

課題をタスクに分解する目的は、「課題を解決するため」です。
解決策を一人で解決可能な単位まで分解し、何をするべきか、そのために何人の仲間が必要なのかをより具体的にすることが、物事を確実に前へ進めるのではないでしょうか。

まとめ

タスクとは、課題の解決策を一人で解決可能な単位に分解し、期限を設けた作業のことである

あわせて読みたい