プロジェクトチームで発見した課題は、課題管理表を用いることで効率的に管理できます。今回は、課題管理表を使ったことが無い人が、自分でイチから課題管理表をつくる場合にも、これだけは押さえておきたい「課題管理表起票のコツ」をご紹介します。

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課題管理表で情報共有の負担を軽減しよう

課題管理表は、メールや資料での課題の共有に比べて、解決したい課題を「1行 = 1課題」として管理できるため、プロジェクトにおける情報共有の負担を軽減し、課題解決までのプロセスをスムーズにします。

課題の内容だけでなく、解決策を選ぶために必要な判断材料も共有しやすいため、課題管理表を正しく運営することで、各課題に対する適切な解決策を選び、影響を最小限にとどめることができます。

課題管理表を起票してみよう

まずはシンプルに、

  1. 課題のタイトル
  2. 課題の詳細・内容

の2項目から課題管理表を起票してみましょう。
「初めて課題管理表を作る」「課題管理表にどんな項目を入れたらいいか分からない」という場合でも、最低限この2つをきちんと明記することで、メンバー間に課題の内容は伝わります。

課題管理表に最低限必要な項目は「タイトル」と「詳細・内容」

タイトルは簡潔にわかりやすく!

課題管理表に記入する際は関係者が理解しやすいタイトル・内容を記入することが大切です。その理由は、課題管理表を見た人がタイトルから推測して確実に課題を把握できるようにするため。内容がわかりにくいタイトルだと、読んだ人は課題の内容を再確認しなければならなかったり、内容を誤解して課題に着手することで手戻りが発生したりといった問題が起こってしまいかねません。

例えば、同じ「画像の作成」についての課題でも、「画像の件」「画像について」というタイトルをつけてしまうと、画像に関するどんな課題なのかが分かりませんよね? 「どんな画像を作成するのかが決まっていない」「誰が画像を作成するか決まっていない」というように、同じ「画像の作成」に関する課題でも、その中身はさまざま。このように、誰が、どのような、どこで、といった具体的な内容までを簡潔な文章であらわしておくことで、課題管理表を見ればやるべきことが分かるようにしておきます。

100個ある課題を100人が読むとすると、課題の中身を判別できないようなタイトルをつけた場合、全員が課題を読み終えるまでに膨大な時間がかかってしまいます。読み手の時間を短縮するためにも、タイトルは30文字くらいを目安に、その1文を読んだ人が他の人にもに伝えられる長さを想定して記入しましょう。

タイトル記入の2つのポイント

前項では、タイトルは簡潔に書こう! とお伝えしましたが、その他にも課題タイトルに関する記入のポイントが2つ。1つ目は、「何が課題なのかが分かるよう、ネガティブな書き方にする」。2つ目は、「体言止めにしない」ということです。

例えば、上記のような「画像の作成」に関する課題について、画像の担当者が決まっていない場合に、「画像作成の担当者を決める」と書くよりは、「画像作成の担当者が決まっていない」と否定形のネガティブな書き方にすることで、「これができていない」という課題が明確に示されます。

また、「タイトルを体言止めしない」理由は、課題管理表の記入に慣れない人が体言止めの表現を真似ることで、「◯◯の件」「◯◯の作成」といったあいまいな課題タイトルをつけてしまうことを防ぐためです。

以上のような理由から、課題タイトルはあいまいさを回避するため体言止めにせず、「◯◯ができていない」といったネガティブな文章で記入するようにしましょう。

課題の詳細を明記する

次に、タイトル欄の隣に課題の詳細を書き込みます。ここに必ず書くべき項目は、「経緯(その課題がなぜ起きたのか)」「影響範囲(解決しないとどうなるのか)」の2つ。

メンバー間で課題について認識をあわせるためにも、課題がどうして起きたのかという経緯や背景、そして、その課題がどんなところに影響を及ぼしているのか、その課題を解決しない場合はどうなってしまうのかを明記します。

「複数の解決策」と「解決策を選ぶための判断基準」があればよりスムーズに

ここまで、課題管理表に必ず入れるべき項目2つをご紹介しましたが、課題の解決をよりスムーズにするには、「タイトル」「課題の経緯と影響範囲」に加えて、詳細欄に「複数の解決策案」「解決策を選ぶための判断基準」を書き込んでみましょう。

事前に「複数の解決策案」と「解決策を選ぶための判断基準」が課題管理表に書かれていれば、会議の場であらためてゼロから解決策を論議する必要がなく、効率的に合意までたどりつくことができます。

課題の「完了条件」を書くとより明確に

実際に課題管理票を運営していると、課題のタイトルだけでは「どのような状態になれば課題が解決したといえるか」が判断しづらい場合があります。これは、課題管理にはタスク管理のように「これをすればタスク完了」といった明確な条件がなく、どうしても漠然とした表現になってしまいがちなためです。

タイトルを見ただけでは「課題が解決したといえる条件がよく分からない」と感じる場合には、例えば、「総務部と管理部の役割分担が明確でない」という表現をやめ、「総務部と管理部のタスク一覧ができたら完了」というふうに、完了条件を具体的に書き表すとよいでしょう。

課題管理表:書き方の例

例えば、あなたが立ち上げようとしているプロジェクトについて、会社の経営陣から「プロジェクトの是非」を問われたとしましょう。そこであなたは、プロジェクトの必要性を説くために、経営陣へ説明をすることになりました。一例として、課題管理表には以下のように書き込みます。

タイトル

経営陣からプロジェク立ち上げの合意がとれていない

課題の詳細

経緯

現場メンバーではプロジェクトの必要性が合意できているが、経営陣にはプロジェクトの必要性を説明する機会がなく、まだ合意がとれていない。

影響範囲

経営陣の合意がなければ、プロジェクトの立ち上げが承認されない可能性がある。

解決策案(2案以上)
  • A案:説明用の資料を新たに作り、メールで説明する
  • B案:説明の場を設け、既存の資料をもとに口頭で説明する
  • C案:事前のネゴシエーションをする
解決策を選ぶための判断基準
  • 説明資料をつくることでどれくらい経営陣が合意してくれそうか
  • 作業(資料作成、説明、ネゴシエーション)にどれくらい時間と手間がかかるか

このように課題のタイトルと詳細を記載すると、課題が生まれた背景から解決策案までをひと目で把握することができます。ここまで書かれていれば、あとは判断基準をもとに解決策案を選ぶだけ。課題管理表をうまく使い、課題を効率的に管理しましょう。

※以下は課題を起票する際のテンプレートです。コピー&ペーストしてお使いください。
 Webサービス「TIMESLIST」なら、課題起票に必要な入力欄は一箇所。一行目がタイトル、二行目以降が詳細として記録されます。

タイトル

課題の詳細

経緯(※必須)

影響範囲(※必須)

解決策案(2案以上)

解決策を選ぶための判断基準

まとめ

  • 課題管理表はプロジェクトにおける情報共有の負担を軽減し、課題の解決までのプロセスをスムーズにするために用いられる
  • 課題管理表に書き込むタイトルは簡潔にわかりやすい30文字程度の文章が理想
  • 課題の詳細には「経緯」と「影響範囲」を必ず書き入れる

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