WBS(Work Breakdown Structure)ってどんなもの?

WBS(だぶりゅーびーえす、だぶるびーえす)とは、Work Breakdown Structureの略。
プロジェクトのスケジュール管理に使われるツールの1つで、作業工程を分解して示したもののことです。
分解された作業をに担当と期限を設定し、スケジュールがわかるようにした工程図のことはガントチャートといいます。
作業工程を分解して示したものと、それをスケジュールにしたものを合わせて「WBS」と呼ぶことが多いので、ここでもその2つを合わせたものについて解説していきますね。

カレーライス作りプロジェクトのWBS

WBSを使う目的は?

WBSはプロジェクトの目的達成に必要なタスクの相関関係が一目で分かるようになっており、関連するタスクを意識しながらスケジュール管理ができます。

WBSを使う目的は、主に

  • タスクの前後関係と期限を明確にすること
  • タスクがプロジェクトに与える影響を把握すること

の2つです。

タスクの前後関係と期限を明確にする

タスクの中には「別のタスクが終わらないと始められない」といった前後関係をもつものがあります。
例えば、カレーライスに使うごはんを用意する際、「お米を水に浸す」というタスクは「お米をとぐ」というタスクが完了してからでないと着手することができません。
WBSを使うと、複数のタスクの前後関係を明確に示すことができます。
タスクの前後関係
また、前後関係が明確になると、タスクの期限も見えてきます。
カレーライスを食べるのが19時だと、ごはんはその前までに炊きあがっていなければならない。
ごはんが炊きあがるまでに1時間近くかかるから、18時にはお米の浸水が完了していなければいけない、といった具合です。

各タスクのスケジュールを別々に作成すると、お互いのタスクの関係は分かりにくく、無理なスケジュールを組んでしまう可能性があります。
WBSを使うと各タスクの前後関係と期限が明らかになるので、現実的なスケジュールを組むことができるのです。

タスクがプロジェクトに与える影響を把握する

タスクの前後関係と期限が明確になると、それぞれのタスクがプロジェクト全体に与える影響を把握できます。
たとえば、上の図の青いタスクの連なり(鍋ににんじんとたまねぎを入れる~こがさないように見守る)は、もし1つのタスクが遅れたらプロジェクト全体の遅延につながります。
タスクがプロジェクトに与える影響
一方で「包丁を洗う」「まな板を洗う」といったタスクは、カレーライスを食べ始めるまでに完了していれば問題ないので、WBSに示された期限より完了が遅れてもそれほど影響はありません。
また「じゃがいもを切る」というタスクは、仮に前倒して完了しても、後続の「じゃがいもを鍋に入れる」というタスクを前倒すことができません。早いタイミングでじゃがいもを鍋に入れると煮崩れてしまうためです。そのため、「じゃがいもを切る」というタスクをどんなに早く完了しても、プロジェクト全体の期間が短くなる、ということはありません。

このように、WBSを使うと「遅れるとプロジェクト全体の遅延につながるタスク」「遅れや前倒しがプロジェクト全体のスケジュールには影響しないタスク」を明らかにすることができます。

WBSが無いプロジェクトではタスクの関係と影響がわからないため、ひとつのタスクが遅れた時には手遅れでプロジェクト全体が期限に間に合わなくなってしまったり、前倒しで終わったタスクの担当者が時間を持て余してしまったり、といったことが考えられます。
WBSがあると、ひとつのタスクがプロジェクト全体に与える影響を意識しながらスケジュールを管理することができるのです。

まとめ

プロジェクトマネジメントで一番重要なことは「期限内に目的を達成すること」。
そのためには、平行して進む複数のタスクの前後関係と影響範囲を把握し、適切に管理することが必要です。
無理のないスケジュールを組み、タスクの相関関係を意識したスケジュール管理を行うために、WBSを役立てましょう。

あわせて読みたい スケジュール管理関連記事

カテゴリー「スケジュール管理」の記事一覧