Think! management(シンク!マネジメント)の背景と目的
良く使う単語でも、話している相手と全く認識が違う場面に遭遇することはないでしょうか?
例えば「ごはん」という単語。お米を指す場合と、朝ご飯・晩ご飯などの食事を指す場合とがあります。
日常生活の「ごはん」くらいの認識違いであれば影響はさほど大きくはありませんが、ビジネスの現場での”同じ単語・違う認識”は、時に大きな損失に直結します。
ビジネスの現場で使われる単語の中で、重要で認識が違いやすい単語の一つが「マネジメント」です。
マネジメントという単語の捉え方や使い方は多様で、経営を示す場合もあれば、役職を示す場合もありますし、行為や作業などのプロセスを指す場合もあります。 多様さは便利ですが、”同じ単語・違う認識”になりやすいのも事実です。
Think! managementは、「マネジメント」の要素を一つ一つ紐解いて丁寧に考えを積み上げ、少しずつ輪郭を明らかにしていくことで、誰もが参照できる「マネジメント」の辞書のような存在になれることを目指しています。
輪郭を明らかにする方法
「マネジメント」という単語は本や雑誌を含め、日常的にも様々な解釈で様々に説明がなされています。
多様なプロジェクトを実際に経験させていただく中で、「マネジメント」の輪郭を明らかにするためには、一般的な解釈・説明を学びながら、経験を含めた事実を集めて適用・実践することによって、基礎研究と応用研究を往復することが有用であるという考えに至りました。
「マネジメント」における基礎研究では、マネジメントの基本原理の理解を向上するために進める研究を指し、要素に分解した「マネジメント」に含まれる各機能(課題管理、スケジュール管理等)を実用で生かせる理論にまで理解を進めることを対象とします。
応用研究では、基礎研究で得られた要素に分解した各機能の理解を元に、実際の組織やプロジェクトに適用・観察し、応用範囲を広げることを対象とします。 イメージしやすいようにiPS細胞を例にすると、 iPS細胞自体を対象とし、基本原理の理解を向上するために進めるのが基礎研究。
iPS細胞を移植した人体を対象とし、人体の経過を観察し応用範囲を広げることが応用研究。
に該当します。
手法としては、ロジカルシンキングの知見を元にした以下3つのプロセス
1.筋の良い問いを立てること。
2.問いから得られる答えを吟味すること。
3.吟味した答えを元に読者のみなさんを含め合意形成すること。
に基づきながら、基礎研究と応用研究を積み上げることができれば、「マネジメント」の輪郭を明らかにできると考えています。
1番目の良い問いとは、
・マネジメントはどのような要素で構成されるか?
・構成要素に何があれば充足し、抜け漏れがないか?
といった問いです。
上記のような問いを得ることができれば、仮説であっても議論のきっかけとなる”構成要素の答え”を得ることができます。 問いから得られた答えを元に読者のみなさんを含め、合意・未合意点を明らかにするプロセスを踏みながら、合意形成に辿り着くことができれば、認識が異なりやすく実態がつかみにくい「マネジメント」という単語の輪郭が少しずつ明らかになると考えています。
考えを積み上げる上でのルール
・良い問い(イシュー)を大事にする。
・反論を大事にする。
・多数決で決めない。少数意見を尊重し排除しない。(未合意点を明らかにする)
・コンセンサス(合意形成)を大事にする。
公開スタンス
・ファクトベース:事実に基づいて、現実のどの場面でも使える解釈や説明を目指します。
・1エントリー、1メッセージ:1つのエントリー(文章)は、1つのメッセージのためにあります。
・リライト有り:より良い答えや解釈や事例が見つかった際には、書き直しより良い文章を残します。
・理論と現実の往復:理論とは原理原則を指します。理論の根拠となる原理原則と現実の事例を往復することで、机上の空論ではなく、現実に適用できる理論を目指します。
応用研究の適用範囲
Think! managementで明らかにしていく「マネジメント」は、ビジネスの現場だけではなく、日常にある家庭生活の中や旅行などのセルフマネジメントでも、社会活動においてもあらゆる活動に適用・応用できると考えています。 具体的な事例は、考えを積み上げる記事のなかでご紹介する予定です。
ご意見・ご質問・ご感想について
積極的に受け付けています。 合意形成を重視しているため、忌憚なきご意見・ご質問・ご感想をお寄せください。