ファシリテーションってなんだろう?
ファシリテーション=合意形成、ってホント?
Think! MANAGEMENT.のTOPページには、「ファシリテーション(合意形成)」という言葉が掲げられています。
これを見て、「合意形成? ファシリテーションって会議の進行のことじゃないの?」と思った方も少なからずいらっしゃることでしょう。
たしかに「ファシリテーション」といえば、会議の段取りや進行、意見のまとめ、といった作業を指すことが多いかもしれません。
また、本屋に並ぶファシリテーションの指南書を手にとってみると、雰囲気作りのためのアイスブレイク集が載っていたりします。
ちなみにアイスブレイクとは、場の雰囲気を和らげたり、チームのコミュニケーションを密にするために行うゲームのようなものです。
(参考:アイスブレイク集/日本ファシリテーション協会)
では、何のために会議の段取りや進行、意見のまとめ、雰囲気作りのためのアイスブレイクを行うのでしょうか?
ファシリテーションの目的とは何でしょう?
ファシリテーションは何を容易にする?
ファシリテーション(facilitation)の語源である「facilitate」を英和辞典で引くと、こう書いてあります。
[動](他)((形式))
1 〈物が〉…を容易[楽]にする;〈行動・処置などを〉促進[助成]する.
2 〈物が〉〈人を〉手助けする.
(出典:プログレッシブ英和中辞典)
またファシリテーションする人=ファシリテーター(facilitator)については以下のように書いてあります。
[名](物・事を)容易にする人[物];世話人. ⇒fa・cil・i・tate
(出典:プログレッシブ英和中辞典)
どちらも「容易にする」というキーワードが出てきます。
ファシリテーション・ファシリテーターは一体何を容易にするのでしょう?
Think! MANAGEMENT.は、ファシリテーションとは「合意形成を容易にすること」だと考えます。
会議のゴールは「合意」
会議、話し合い、研修、ワークショップなど、ファシリテーションが必要とされる場では、必ずゴールに「合意」があるはずです。
会議では議題に沿って、問題の解決策などを合意します。
もし解決策が決まらなかった場合でも、「決まらなかった」という事実については参加者が合意していますし、「次の会議までに各自アイデアをまとめてくる」など、次にやるべきことが合意される場合もあると思います。
話し合いの場でも同様に、双方の意見を出し合いながらお互いに合意することが目的です。
研修やワークショップでは、参加者が学んだことをその後へ活かすため、まずは内容に合意してもらわなくてはなりません。
どんなに崇高な理論やテクニックも、「それはちょっと違うんじゃないかな……合意できないな……」と参加者が感じていたらその後に活かされることはなく、研修やワークショップを受けた意味がありませんよね。
ファシリテーターは、参加者が内容にすんなり合意できるように、あの手この手で研修やワークショップのプログラムを組み、進行するのではないでしょうか。
いかがでしょう。
ファシリテーションの目的は「合意形成」、ファシリテーションとは「合意形成を導く行為」ということに、合意してもらえるでしょうか?
「合意形成」を意識できたら、立派なファシリテーター
よくダメな会議の例として、「みんなが好き勝手に意見を述べたが、何も決まらなかった」といったものが挙げられます。
このようなダメ会議が生まれてしまう背景には、「合意形成」が意識されていなかったり、見失われてしまう状況があるのではないでしょうか。
みんなが意見を言うだけ言って、何も決まらない……あなたがもしそんなダメ会議に出会ったら、「合意形成」を意識してみてください。
そして
「すみません、この会議で合意できたことは何でしょうか?」
「まずはこの会議で何を決めるのか、それを合意しませんか?」
「次の会議では結論を出せるよう、各自のネクストアクションをこの場で合意しましょう」
「(ホワイトボードに意見を書き出して)今こんな意見が出ています。この中で皆さんが合意できるものはどれですか?」
といった声掛けができれば、あなたはもう立派なファシリテーターです。
ファシリテーションをうまく実践するために必要な知識やコツはたくさんありますが、まずは「合意形成」を意識することが第一歩、といえるのではないでしょうか。
まとめ
ファシリテーションとは、合意形成を導く行為のことである
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