「問い」をうまく使いこなそう ~「問い」から「答え」を引き出す編~の記事では、ひとつの「問い」から複数の「答え」を引き出して選択肢を広げる場面にフォーカスしました。
今回は逆に、たくさんの「答え」からひとつの「問い」に立ち戻ることが有効な場面について考えます。

【おさらい】「問い」と「答え」は1:n(ひとつ:複数)の関係

前回の記事で整理した、「問い」と「答え」の関係をあらためて振り返ってみましょう。
「問い」と「答え」は1:n(1つ以上)

「問い:答え=1:n」、つまりどんな時も「ひとつの問い」に対して「複数(ひとつ以上)の答え」がある、という関係は変わりません。
この関係に照らし合わせると、「問い」が役に立つ場面は大きく分けて2つあります。

  1. ひとつの「問い」から、複数の「答え」を引き出す
  2. 複数の「答え」から、ひとつの「問い」に立ち戻る

今回は、2.複数の「答え」から、ひとつの「問い」に立ち戻る場面について、詳しくご紹介します。

2.複数の「答え」から、ひとつの「問い」に立ち戻る

アイデアが広がりすぎて収集がつかない、まとまらない。
たくさん選択肢は出たけれど、そもそも何のために考えてたんだっけ?
そんな時は、「問い:答え=1:n」という関係を利用して、複数の「答え」からひとつの「問い」に立ち戻ってみることが有効です。

具体的には、こんな時に使うことができます。

2-1.会議が発散して収集がつかなくなった時

会議中に、参加者が好き勝手なことを言って収集がつかなくなった経験はないでしょうか。
たとえば「今年の夏の社員旅行はどこへ行くか?」という議題で会議を開いたとします。
「沖縄がいい」「海外がいい」「温泉があるところがいい」「温泉だったら冬の方がいいから、社員旅行の時期をずらしては?」「移動手段はバスか電車か? バスだったら冬の雪道は危険では?」「じゃあ秋にすればいいんじゃないか」
と、参加者からどんどん意見が出てきて収集がつきません。

そんな時は、会議の議題である問い「今年の夏の社員旅行はどこへ行くか?」に立ち戻ってみましょう。
答えから問いに立ち戻る
「どこへ行くか?」と問われているのに、参加者からの意見は「季節」「移動手段」とどんどんズレていることがわかりますね。
ここで「今話すべきなのは『どこへ行くか?』でしたね」と切り出せば、自然と議論を軌道修正することができそうです。

複数の意見のもとには、ひとつの「問い(会議の議題)」があるはずです。
会議の収集がつかなくなったら、一旦「問い」に戻って整理してみましょう。

2-2.考えがまとまらない時

頭の中にいろんな考えが浮かぶけれど、どうやってまとめていいかわからない。
そもそも、私が今考えるべきことってなんだっけ?
そんな風に頭の中がちらかって整理できなかったことはありませんか?
学生時代の作文の宿題で、いざ書き始めてみたら書きたいことが多すぎて文字数が入りきらなかった……という経験をお持ちの方もいるかと思います。

こんな風に考えるべきことを見失ってしまった時は、「問いにすると何か?」と自分に質問してみてください。
たくさんの「答え」がちらかった状態から、ひとつの「問い」を導き出すことで、頭の中を整理するきっかけになると思います。

「問いにすると何か?」という質問は他人に対しても効果があります。
会議中に、意見がまとまらないままでとりとめのない発言をする困った人はいませんか?
そんな時は「言いたいことを“問い”にしてみると何ですか?」と投げかけてみてください。
きっとその人の一番聞きたいこと・言いたいことを引き出す手助けになるはずです。

まとめ

「問い」をうまく使いこなせば、自分ひとりで考えを広げたり深めたり、また会議など対人の場面でも他人のアイデアを引き出したりまとめたりすることに役立ちます。
「問い」と「答え」は1:n(ひとつ:複数)
この関係を意識して、ぜひ日常で実践してみてくださいね。